原主水（はらもんど）:下総の名門、原家の出身。
二十歳のとき、フランシスコ第三会となる。
1623年12月4日、札の辻で50名が火あぶりの刑。
三組に分けられ、原は三組目の馬に乗り、この馬に乗った三人だけが最後に殉教。

江戸の大殉教の始まり。札の辻の殉教記念碑に原主水の名も刻まれている。

マリア・イマクラータ:（千葉の殉教者の若い男のヴィジョンを見たことがある。原主水ではないかと思う。ちがうかもしれない。）

聖母:そうです、イマクラータ、あなたたちの土地は多くの殉教者によって応援は受けているのです。

何事にも偶然はないのですから、あなたは殉教者たちの栄光のために働かなくてはなりません。

調べ、書きなさい。

なぜなら、そういうことをするものは少ないからです。

それはまた、あなたが天から依頼されている本（※）のためにも必要なことですから。

（後略）

（※）後に『天草四郎時貞―真実の預言者』として上梓される。